「エモラップ」って一体なんだ?【エモラップおすすめ5選】
どうも、長谷川アーマンです。
現在、アメリカだけでなく世界的にHIPHOPの中で大きなカテゴリーになっている「エモラップ」。エモラップで代表的だったXXXTentacionやJuice Wridの突然の死を受け、さらにエモラップというジャンルが定番になりつつあります。
そんな中、改めて「エモラップってなんだ?」と思う方に向けて、今回はエモラップの流行の裏側、その魅力、そしてオススメの楽曲を紹介したいと思います。
エモラップって一体なんだ?
HIPHOPと聞くと金、女、地位、名誉、という言葉が思い浮かぶ音楽のジャンルかと思いますが、2021年現在ではエモラップが主流になりつつあります。
エモラップというのは今までのHIPHOPの概念とは対極的に苦悩や葛藤、孤独、ドラッグを使用した時の気持ちなどセンシティブな内容をラップするジャンルになります。
エモラップはもともとハードコア・パンクのエモとヒップホップを融合させたものです。
感傷的でメロディアスなエモと、ラップを足したジャンルのようなイメージを持っていただければわかりやすいかと思います。
エモラップがでてきた当初「ダークで荒いサウンド」は「こんなモノはラップじゃない」と先人の方々に言われておりましたが、若者の間でカルト的人気になり、そこから爆発的にエモラップが浸透していきました。
エモラップ流行の裏側
2010年代のアメリカの若者の自殺率の急増
アメリカでは10代の若者の自殺率が急増しています。特に2007年から2015年の間で女子の自殺率は2倍、男子の自殺率も30%増加しました。
この背景にあるのは「スマートフォンの普及」です。現代社会においてスマートフォンは誰もが持っているアイテムになりましたが、特に24時間いつでも誰とでも繋がることのできるSNSに悩まされている若者が多いそうです。
SNSを通じて24時間いじめに遭ってしまう、常に監視されている気がする、あの子はこんなに良い生活を送っている---このような悩みを抱えている若者が増えたことで自殺率、うつ病、ドラッグの使用率が一気に増加しました。
そんな中でエモラップが生まれ、流行したのは必然だったのかもしれません。
孤独や自殺願望、ドラッグを使用した状況を歌うエモラップは、現代社会を生きる若者達にとって、「悩みを抱えているのは大勢の中にいる自分1人だけではないんだ」と心の支えになるような存在になったのです。
エモラップの魅力
1 心が落ち着く
エモラップを聴いていると、たとえその言語がわからくても、曲が作り出す雰囲気を感じることが自然とできれば、心が落ち着きます。
2 元気をもらうことができる
エモラップの多くは鬱や自殺願望といった題材の曲が多いですが、そういった悩みを抱えながらも一生懸命生きている姿を表現している曲を聴くと、元気をもらうことができます。
エモラップおすすめ5選
ここでは筆者がおすすめするエモラップを5つ紹介します。
XXXTENTACION - SAD!
フロリダ出身のXXXTentacionの人気曲です。アメリカのビルボードホット100で1位、UKチャートで5位、オーストラリアで4位など世界中でチャート上位に入るヒットを記録した曲になっています。
XXXTentacionは2018年6月18日に銃撃により亡くなりました。享年20歳。その若すぎる天才の死に、皮肉なことにもさらにこの曲は人気の曲となりました。
この曲の中ではXXXTentacionの心の中の憂鬱が描かれています。
Juice WRLD - Lucid Dreams (Directed by Cole Bennett)
Juice Wridの代表的な楽曲です。メロディアスな歌声が心を癒やしてくれます。Juice Wridが楽曲の中でよく口にする「デーモン」という言葉には自分の中にある弱さであり、それを和らげるために薬に頼る悪循環にはまっていたそうです。
惜しくも2019年12月にシカゴの空港で発作を起こしこの世を去ることになったJuice Wridですが、今でも彼の歌は若者の間で支持されています。
Joji - SLOW DANCING IN THE DARK
アジアを代表するHIPHOPグループ88risingのメンバーの1人Jojiの代表作です。エレクトロニック・サウンドとソウルミュージックを混ぜたようなトラックが印象的な楽曲です。
Lil Peep - U Said [Audio]
2017年に21歳という若さで亡くなったLil peep。HIPHOPよりもロックバンドの影響を大きく受けていたそうです。この楽曲では現実から逃避を求めて苦しむ歌詞が聴いてる若者の共感を大きく得ました。
BAD HOP - Suicide Remix feat. Tiji Jojo, Hideyoshi & Jin Dogg (Official Video)
最後は日本からBADHOPのSucideを紹介します。BADHOPは以前まであまりこのような題材の曲を発表することは少なかったですが、日本国内でもリアリティーTVショーに出演した方が自殺してしまったり、2020年は多くの芸能人が自殺する出来事が起こりました。
アメリカだけでなく多くの日本人も心の病を抱えており、この曲を聴いた多くの人が励まされています。
まとめ
筆者は元々90年代のHIPHOPが好きなので、エモラップを聴き始めたのはここ最近なのですが、やはり現代社会を生きている以上、気づかない間にストレスは抱えているようで、エモラップを聴くと心が落ち着くのがわかります。
しんどいことや辛いことがあったら、エモラップを是非聴いてみてください。