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漫画「君たちはどう生きるか」【子供から大人まで人として生きる上で必読の名著】

どうも、長谷川アーマンです。

大人になるにつれてできることが増えていく中で、逆に子供の頃にはできていたのにできなくなってしまったことってありませんか?

僕は思うのです。大人になった自分を見つめ直したときに

「あれ?自分ってこんなずるい考えをする人だったっけ?」

「なんだか、損得勘定で動くようになってしまったなあ」

「もっと人の心を考えれる人間だったはず…」

でもこれ、多分僕だけじゃなくて、皆さんも少なからずあると思うんですよ。大人になった自分を見つめ直したときに「こんな大人になりたかったんじゃないのにな」って。

 そこで、自分はどう生きるべきなのか、というのを大人になった今、改めて考えたいと思い、君たちはどう生きるかを読んでみたのですが、これはすごい…書店でもバンバン売れて「子供に読ませたい必読書」と言われる意味がよくわかる名著だったのです。

 

今回は漫画版「君たちはどう生きるかの中で実際に僕が大切だと思ったポイントを3つ紹介しながら、実際に自分だったらどのように生活に取り入れるかの見解も併せてお伝えしたいと思います。

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 漫画版「君たちはどう生きるか」とは

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漫画版「君たちはどう生きるか」は販売実績が200万部を突破しており「2018年に最も売れた本」と言われているぐらい有名な本で、書店に行けば必ず一度は目にすることがあるであろう有名な本です。

とても素晴らしい本であることから、女優の池田エライザさん「時代に関係なく刺さる本」と称賛。また作家の林真理子さん「こういう真面目な本が売れるなんて、世の中捨てたもんじゃないと思う」と仰るぐらいの本なのです。

物語の簡単なあらすじとしては

中学校に通う主人公のコペル君と、家によく遊びに来るお母さんの弟である叔父さんを中心に物語が進んでいきます。

コペル君はある日、叔父さんから一冊のノートを渡されるのですが、そこには過去に叔父さんや友人と話した内容だったり、考えたことなどの様々な内容が記されていて、それに対する叔父さんのメッセージが綴られていました。

天文学や化学、物理学、経済学といった観点から、コペル君は生きていく上で大切なことを学んでいきます。

そして、親友たちとの間である事件が起きてしまい、コペル君はそこから「どう生きるか」を真剣に考えていく。

そんな話です。(ざっくり)

正直、毎回書店に行くたびにこの本が「本日のオススメ!」というところにでていたので「いやいや昨日も一昨日もオススメしてたやんけ」と思ってしまい、なかなか食わず嫌いをしてしまっていたのですが、いざ読んでみたら軽く一人で泣いてしまいました。

というのも、この本には大人になればなるほど、いつの間にか忘れてしまうような大切なことが記されているからなのです。

君たちはどう生きるか」の3つの重要なポイント

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天動説ではなく地動説のモノの見方を意識しよう

コペルニクスの地動説はご存知でしょうか。今でこそ小学生ですら知っている説ですがめっちゃ簡単にいうと「地球が太陽の周りを回っている」という説。しかしこの地動説を唱えるまではみんな「太陽や星が地球の周りを回っている」と目で見たままに信じていました。

それに対してコペルニクスはとっても頭を悩ましましたが、思い切って「どう考えても地球、太陽の周り回ってると思うねんけど」と説を唱えたそうなんですよ。

これ、すごいですよね。だって確かに今、自分が立っている地球がまさか太陽の周りを回っているなんて考えれないですし、そもそもこの説が唱えられた当時は権力の強かった教会で教えたことをひっくり返す学説として大騒ぎになったそうなんです。

そしてやっぱり世間の人たちも、そんな説を信じてバカにされたり、そもそも自分が住んでる地球が宇宙で動き回っているなんて気持ち悪い!ということで全然信じませんでした。

これなんですよ。

このことからもわかるように、

人間という生き物は自分が中心として物を見たり、考えたりしたがる生き物なんです。

子供の頃はたしかに天動説に近い考えを皆が持っていると思います。というのも見えている世界が限定的なので、全てが自分中心で考えてしまうのも仕方ないからです。

(近所の駄菓子屋までは自分の家から10分で行ける、など全て自分中心)

でも、大人になると、多かれ少なかれ「地動説」のような考えになっていくものです。

しかし、大人であったとしても、人はとにかく自分中心に考えたり判断してしまうものです。

だからこそ、大抵の人は物事の真相がわからなかったり、都合の良いことだけを見ていこうとする中で、大人でもコペルニクスのような考え方をできる人は素晴らしいとこの本では記されています。

人間同士の繋がりというのは半端ない

物語の中でコペル君はある日、粉ミルクが棚から落ちる姿をみてある発見をします。

それは粉ミルクが自分の元に届くまでに、自分は直接会ったことのない、この世界の様々な人が関わっているということです。

オーストラリアにある牧場で牛を世話する人、それを工場に運ぶ人、缶に詰める人、トラックで運ぶ人、船に乗せる人、船から倉庫に運ぶ人、倉庫からお店まで運ぶ人。

ざっくりと考えても、粉ミルク一つでもたくさんの人が携わっていますよね。

このように、自分が生きていく上で必要なものというのは、その背景にたくさんの人が働いているということがわかります。しかし、その人たちとの関わりはほとんどないというのは、結構奇妙なことですよね。

実際、自分がこうやって見ているパソコンも、スマホも、飲んでいるコーヒーも、今着ている服だって、僕が会ったことのない、この世界のどこかの誰かが製造し、出荷し、店頭で販売されているのです。

しかしこれが世の中の事実であり、人間は人間同士で世界中に網目のようなものを作り上げたとはいえ、まだそのつながりは本当の人間らしい関係になっているとは言えません。

では本当の人間らしい関係とはどうゆうものでしょうか。

本書では「人間が人間同志、お互いに、好意を尽くし、それを喜びとしているほど美しいことはほかにありはしない」と表現しています。

そう、仲の良い友人や、大切な人、家族、今自分が目の前にいる人に何かしてあげることができれば、それだけで、もう十分素晴らしいことなのです。

そしてそれがどんどん広がっていけば、ほんとうの意味でこの世界はより人間同士の繋がりが深く、強くなることでしょう。

正しい方向に向かうために人は悩む

僕たち人間は、大人になる過程で様々な悲しみや苦しみに出会います。特にその中でも、1番心に深く突き刺さり、僕たちの目から涙を流させるのは「自分が取り返しのつかない失敗をしてしまった時」です。

損得勘定から生まれるものではなく、道徳的観点から「やっちまったよ…」と考えるほど辛いことは恐らくないはずです。

この自分がしてしまったこと、というのは大抵の人が認めるのが辛いですし、だから大抵の人はなんとか言い訳を考えて、自分で認めないでおこうとします。

しかし、自分がしてしまったことを認めて、そのために苦しむというのは、きっと、この世界で人間だけができることなのです。

漫画「君たちはどう生きるかの中で、コペル君はとある事件を起こしてしまいます。そのことがきっかけでコペル君はなかなか学校にいけなくなってしまうのですが、そんなコペル君に対して叔父さんが伝えた一言

「今君は大きな苦しみを感じている。それは、君が正しい道に進もうとしているからなんだ」

これは本当にそのとおりだと思います。辛いことがあってもそこで苦しみ、たくさん苦しんで、その先の行動で人は成長していくのです。

 漫画版「君たちはどう生きるか」を生活の中でどう取り入れるか

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自分は決して一人で生きているわけではない

僕たち人間は一人では生きていけません。必ず誰かの支えがあって今があります。

僕が今飲んでいるコーヒーは、遠く離れた国でコーヒー豆が作られて、遠い国から色んな人が関わってくれて、こうして僕はコーヒーを飲むことができているのです。

コロナ禍で人とのつながりが希薄になっている今ですが、だからこそ、人とのつながりを大切に考え、改めて周りに感謝することが大切だと思いました。

自分中心の考えは捨てる

自分中心の考えを捨てましょう。

例えば仕事において、もしもアナタが上司で、やる気のない部下がいれば「部下が仕事ができないのは部下がやる気がないから」と思うかもしれません。

しかし同時に部下はもしかしたら「自分がやる気がでないのは上司が話を聞かずに頭ごなしに怒ってくるから」と思っているかもしれません。

自分中心で物事を考えてしまうと、その物事の本質が見えてこないことがよくあります。なので自分中心の天動説ではなく、地動説で物事を見るように意識してみましょう。

たくさん苦しんで、逃げ出さずに前を向く

僕も、今までの人生でたくさん苦しかったことがあります。辛くて辛くて、夜一人で橋の上で泣いて「ここから飛び降りてやろうか」なんて思った夜もありました(知らんがな)でも、そんな時、その苦しみとしっかり向き合ったから今があります。

本書でも記されているように、自分のしたことで苦しむというのは、元来、人間が正しい姿になろうとしているというのは本当にそのとおりだと思います。大切なのはその後の行動です。言い訳をして自分を正当化するか、それとも、そこから行動するか。あなた次第です。

さいごに

今回は漫画「君たちはどう生きるかを紹介しました。

改めて今回紹介した内容をまとめると

・自分中心ではなく地動説のような物の見方を意識する

・人との繋がりを大切にする

・自分の失敗で苦しむのはアナタが正しい方向に進もうとしているから

となります。

君たちはどう生きるかの中で、本当に生きていく上で大切なことが記されているので、僕は小学生の頃にできれば読みたかった…そう思ってしまうぐらいの名著になっているので、書店や話題になっていたけど読んでなかった、という方は、漫画になっていてとても読みやすいのでこの機会に是非読んでみてはいかがでしょうか。