稲盛和夫の「働き方」【ブラック企業で上司にお勧めされた至極の一冊】
どうも、長谷川アーマンです。
僕は以前、世間一般的に言うブラック企業に勤めていました。
その時の様子をまとめた記事はこちら↓
わりと過酷な環境で働いていたのですが、今回紹介する稲盛和夫氏の「働き方」という本は、その時の直属の上司に
「この本を読みなさい。この本を読めば働くということがなにかわかるはずだ」
と言われて読み、辛い労働の中でも僕の支えになった本になっています。
今の仕事はやる気が全く起こらず辞めたいと思っている
そもそも仕事をしないといけない意味がわからない
仕事のモチベーションを上げたい
アナタがこの中で1つでも当てはまるのなら是非手にとって読んで頂きたい至極の一冊になっています。
今回はそんな稲盛和夫氏の「働き方」の要点を4つまとめたものと、僕が読んで実生活でこの本をどう活かせるかを紹介したいと思います。
「働き方」の著者である稲盛和夫とは
今回紹介する「働き方」の著者である稲盛和夫氏は1932年、鹿児島県で生まれました。
大学を卒業後、京都の松風工業に就職。そこから何度も転職を考えますが、働くこととはなにかを真剣に突き詰め、昼夜問わず研究に没頭。
そこから1959年4月、知人より出資を得て、資本金300万で京都セラミック株式会社(現在の京セラ)を設立します。
また2000年にはKDD、IDOの合併により、KDDI株式会社を設立し、取締名誉会長に就任。
さらに2010年には政府の要請を受け、日本航空(現在のJAL)の会長に就任。2015年には名誉顧問となりました。
この経歴だけを見ていると「と、とんでもねーな稲盛和夫さん、超絶エリートやんけ…」と思うかもしれませんが、もちろん順風満帆な人生を歩んでいるわけではありません。
初めて就職した松風工業では、
給料の遅配は当たり前。
周りの人たちには「あんな会社で働いていたら誰も嫁に来ない」と言われる始末。
とにかく毎日辞めたくて辞めたくて仕方なかったそうです。
しかし、ここで稲盛和夫氏は「会社を辞める確固たる理由がない。それならとことんまで仕事の没頭してみよう」と思い、そこから3度の食事もとらず、昼夜問わず四六時中仕事に打ち込んだそうです。
その結果、会社を辞めたい、自分の人生がこの先どうなってしまうのかという悩みや不安が消え、そこからどんどん人生が好転していったそうです。
そう、これだけすごい経歴を持つ稲盛和夫氏も、初めはみなさんと同じ、京都の小さな会社で働く青年だったのです。
「働き方」の4つの重要な要点
愚直に、真面目に、地道に、誠実に働くべし
突然ですが人間は煩悩の塊です。
誰かによく見られたいと思うから良い格好をして、最新のモノを身につける。
何かを成し遂げたければ努力が必要と頭ではわかっていても怠けてしまう。
ダイエットの最中ついついダメとわかっていても甘いものを食べてしまう。
これ、全部、人間の煩悩なのです。
その中で稲盛和夫氏は「働くことというのは修行に似ている」と述べています。
ひたむきに自分の仕事に打ち込み、日々努力を重ねることがその人の「人格」を作り上げていく修行となり、自らの心を磨き、人を成長させるのです。
自燃性の人になれ
人には3種類のタイプがいます。それは
火を近づけると燃え上がる可燃性の人
火を近づけても燃えない不燃性の人
自ら燃え上がる自燃性の人
この中でも稲盛和夫氏は「何かを成し遂げようとするなら自ら燃える人にならなければいけない」と述べています。
自燃性の人は「仕事をしなさい!」「努力をしなさい!」と言われたから仕事をするのではなく、誰かに指示される前に自分から積極的に行動をする人です。
確かに僕の周りを見ていても仕事ができる人というのは総じて「自燃性の人」が多いです。常に自分の頭で考え、行動し、結果を残す。失敗を失敗と捉えずに、それを次に同改善するか、自分主体で考え行動することが大切なのです。
常に100m競争のつもりで働く
アナタは努力していますか?きっとほとんどの人が
「自分なりには努力しています」
と答えるはずです。でも、人並みの努力をしていても、みんなが努力している中でただ当たり前のことをしているようでは成功などできません。
稲盛和夫氏は「誰にも負けない努力とはここまでやったからOK、といったゴールはない。先へ先へと設定されるゴールを果てしなく追い求める無限に続ける努力のこと」と述べています。カッケー…。かっけーよ稲盛さん。
でも本当にその通りで、何も経験のない人間がマラソン大会で勝つには、42.195kmを一定のペースで完走することを目標にするのではなく「常に100m競争を走るぐらいの勢い」で走らないと勝てないのです。
もしアナタが今営業成績が社内で最下位だったとして、普通の努力をしていてトップ営業マンに勝つことができるでしょうか。答えは、否。常に自分が出し切れる以上の全力で突っ走る。これに尽きるのです。
人間として正しい考えを持つ
稲盛和夫氏が考案した有名な方程式があります。
人生・仕事の結果=考え方✕熱意✕能力
これは稲盛和夫氏が中学受験、大学受験、就職活動と、ことごとく第一志望が叶わなかった時に
「自分のような平凡な人間が素晴らしい人生を送るためにはなにが必要なのか」
と働き始めてから考えた方程式だそうです。
能力。これは知能や運動神経。いわゆる「両親や天から与えられたもの」
これは先天的なもので、個人の意志や責任が及ぶものではありません。能力は点数で表すと個人差があり0点から100点で表すことができます。
熱意。やる気がある人から、まったく無気力な人。個人差がありますが、これは自分の意思によって決めることができます。点数でいうとこちらも0点から100点で表します。
例えば「能力はめちゃくちゃあるけど、いまいちやる気がない人」がいるとしましょう。点数をつけるとすれば能力80点、熱意20点。この人の点数は1600点になります。
一方で「能力はそこまで高くないけれど、やる気だけは半端なくある人」大学を卒業したばかりの新卒などは能力30点、熱意90点。この人の点数は2700点になります。
しかし、ここに一番重要と稲盛和夫氏が言っている「考え方」の要素が掛かってきます。なぜこの「考え方」が重要かというと、考え方には「マイナス100からプラス100まであるから」なのです。
例えば「自分は社会のためにも、顧客のためにもよりよい商品を開発したい」
めっちゃプラスな考え方ですよね。
逆に「あの同期仕事できるけど、なんか頑張ってる感だしてるしウザいよな」
みたいなのは、めっちゃマイナスな考え方ですよね。
プラスな考え方を持っていたら人生と仕事の結果はプラスになります。
一方でマイナスな考え方を持っていれば一気にマイナスになっていきます。
さらに言えば稲盛和夫氏は「このマイナスな考え方を改めないかぎり、いくらお金を持っていても本当に幸せな人生を送ることはできない」と断言しています。
先程の方程式でも
「能力は、まあそこそこある、やる気は微妙。とりあえず周りを妬み愚痴ばかり」
みたいな人の点数が能力60点、熱意40点、しかし考え方マイナス60点。
だとしたらどうでしょう。能力✕熱意だけだと2400点ですが、そこにマイナス60点を掛けると、一気に「マイナス144000点」になります(さすがにマイナス評価すぎて笑う)
しかしこれは笑い事ではなく正しい考え方を持ち、強い熱意で誰にも負けない努力をし、持てる能力を最大限に活かせば、人生は必ず豊かになるのです。
稲盛和夫「働き方」を実生活に活かすには
不満や愚痴を吐く前にまずは圧倒的な行動をしてみる
年に1回、地元の友人と集まると必ず誰か1人は「あー今の会社おもんない。辞めたい」と愚痴を吐いていませんか?けどそんな人に限って毎年同じことを言っていますよね。
不満や愚痴を吐く前に、まずはその会社で圧倒的に行動を取ることが大切です。
人はなにかに熱中すれば、不安なことを思ったり愚痴を吐いたりする暇もなくなります。
仕事を辞めたいと思っている人なら、自分が辞めると伝えたら引き止められるぐらいの人材になることを目標にしましょう。それぐらい行動したら、きっとその先の新しい選択肢が広がっていきます。
とにかく不満や愚痴を吐く前にまずは行動しましょう。
間違ったネガティブな考え方を捨てる
人のことを妬んだり、羨ましがってもなんの意味もありません。
「あいつ、また海外旅行インスタのストーリーあげてるわ、いいなぁ」
「同い年のくせに、大企業に就職したあいつは新車を購入。俺なんてママチャリ乗ってるのに」
そんな風に人を妬んだり羨んだりしても、それはネガティブな考え方で、一番大切なのは「アナタの人生をどう生きるか」です。
周りと自分を比較するのではなく、自分はどうなりたいかを常に考え、その目標に向かって前向きな考えを持って努力を続けることが大切です。
さいごに
今回は稲盛和夫の「働き方」を紹介しました。
改めて今回の本の内容をまとめると
・仕事とは修行のようなものでド真剣に働くことが大切
・自分で燃え上がる人になり、常に全力で働く
・人生、仕事の結果=考え方✕熱意✕能力
となります。
ちなみに、僕は営業職で働いていた頃、成績がなかなかうまくいかない時に、気づいたら周りのことを妬んだり羨ましがったりしている自分がいて、この本を改めて読み直し、考え方を改めてから成績が一気にあがりました。(これマジ)
ちなみにこの本の中ではそれ以外にも稲盛和夫氏の仕事に対する考えがたくさん書いているので、日々の仕事に悩んでいるそこのアナタ。是非今回紹介した「働き方」を読んで、正しい考え方を学んでみてはいかがでしょうか。